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978-4-326-24850-6 天皇と軍隊の近代史 | ||
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【内容】 『戦争の論理』(2005年)以降に発表された論文のなかから読みやすさと読み応えを兼ね備えた論考を選び、昭和期における天皇と軍隊の相克を論じた書き下ろしの総論とともに収録。明快な論理と筆致で事実を照らし、歴史を捉える新たな視角を提示する論文集。近代日本の政軍関係の特質を析出し、国家の意思決定の背景を説き明かす。 |
【目次】 はしがき 総 論 天皇と軍隊から考える近代史 1 天皇と軍隊、その特別な関係 2 軍の論理と「幕府」論の存在 3 徴兵制と軍人勅諭 4 宮中側近への攻撃と満州事変の作為 5 共産主義の影 6 士官候補生の天皇観 7 事件の計画性について 8 上海事変の持った意味とは 9 皇族という不安と詔書渙発 おわりに 第1章 戦争の記憶と国家の位置づけ はじめに 1 戦争の記憶 2 日清戦争研究の現在 3 日露戦争研究の現在 おわりに 第2章 軍国主義の勃興──明治維新から第一次世界大戦終結まで はじめに 1 日本の朝鮮観・中国観の特質 2 政軍関係の特質と構造 3 日清・日露開戦の過誤と正当化の論理 4 植民地帝国日本の権益と国際情勢 第3章 第一次世界大戦中の「戦後」構想──講和準備委員会と幣原喜重郎 はじめに 1 背景となる時代状況 2 会議録の分析 3 どのような論拠で利権を奪取するか おわりに 第4章 一九三〇年代の戦争は何をめぐる闘争だったのか はじめに 1 国際軍事裁判所条例の革命性 2 指導者責任論が成立した背景 3 一九三〇年代アメリカの「中立」 4 日中戦争を語る語彙から見えるもの 第5章 総力戦下の政─軍関係 はじめに 1 政軍関係論と第一次大戦 2 統帥権の内実の変容 3 宣戦布告なき戦争 4 対米英蘭戦争へ おわりに 第6章 大政翼賛会の成立から対英米開戦まで はじめに 1 欧州情勢の激変と近衛新体制の始動 2 国策決定の新方式と非決定の内実 3 「革新」派の論理と大政翼賛会の成立 4 三国同盟の調印と自主的決定の確保 5 国際関係のなかの日米交渉 第7章 日本軍の武装解除についての一考察 はじめに 1 武装解除をめぐる攻防 2 昭和天皇と遼東還附の詔勅 3 アメリカのジレンマ 4 実際の武装解除過程 おわりに 第8章 「戦場」と「焼け跡」のあいだ あとがき 事項索引 人名索引 初出一覧 |
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