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978-4-582-85820-4 「共に生きる」ための経済学 | ||
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【内容】 経済活動とはなにか、どうあるべきか――。その問いに著者は、人間による人間のための営みである以上、人間を幸せにできなければ、その名に値しないと述べる。そして、まともな経済活動のあり方と共に生きる社会のあり方は、ほぼぴったり二重写しになるというのである。第三次グローバル化時代に一国主義と排外主義が台頭する中で、異なるもの同士は、いかにして真の共生を築けばいいのか。エコノミストの観点から問題点をあぶり出し、その解決策を探る。 |
【目次】 はじめに 第1章 違うからこそ共に生きる 日本の中の「豊かさの中の貧困」 豊かさと貧困の四つの関係 下心政治が我々を共生から遠ざける 「攻めのガバナンス」に追い立てられてきた日本企業 「働き方改革」でギグワーカー化に追いやられる日本の働く人びと 無責任を決め込む21世紀の口入屋たち 立て、万色の労働者! 第2章 共に生きるとはどう生きることか 共に生きられるための条件と邪魔者 「共感性」とは相憐れむ力 江戸の長屋社会にみる「開放性」 共存を共生に発展させる「包摂性」 「依存性」があるからこその共感力 グローバル化が生む焦り 焦りが生む国家の出しゃばり 国家の出しゃばりが生む成長至上主義 ヒト本位からカネ本位へ 第3章 カネの暴走からヒトの共生をどう守るか いまは第三次グローバル化時代 お茶の間に飛び込んだグローバル化 お茶の間から地球を制したミセス・ワタナベたち カネはヒト化しヒトはモノ化する 金融と信用の決別を招いたグローバル・マネー 福袋化された金融 貸借から相対性(あいたいせい)が消えて金融パンデミックが起こった 見えない化する通貨 暗号通貨は諸刃の剣 諸刃の剣はやっぱり怖い 第4章 つながり過ぎていて共生できない ITもまた諸刃の剣 オンデマンド化がもたらす孤立 民泊の中に出会いなし ケアなきシェアは奪い合い つながり過ぎがもたらす分断と排除 コロナ禍によるパンデミック下のインフォデミック 水のごとき市民革命の助け手となれるか 差し伸べ合う手と手を結びつけられるか 警戒すべきは偽りの三段論法 第5章 国境を「超えて」共に生きる 国境は越えられなくても超えられる 超国境人をプロファイリングすれば 善きサマリア人と如水の市民革命家たち 今日的義賊の香り高きオキュパイ運動 求められるのは市民たちの脱国民化 日本国憲法が示すグローバル共生時代の国家像 憲法前文の中にある三筋の光明 共生から最も遠い国 開かれた小国群にみなぎる共生力 終 章 真の共生はいずこに 真の共生しか破グローバルの魔物に打ち勝てない 真の共生は相異なる者たちによる自覚的共生 国家主義に真の共生の阻害要因を呼び覚まさせてはならない カネが優位に立つことを許すと真の共生は消滅する つながるだけでは真の共生は成り立たない 真の共生は国境を超える 希望は小さき者たちの中に おわりに |
【おすすめ】 気鋭の経済学者がグローバルな視点から日本経済の現状に警鐘を鳴らし、「共に生きる」社会を実現していくための新たな提言をする。 |