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本の特送便 梅書房 > 沖縄・基地白書 米軍と隣り合う日々
978-4-87498-735-3 沖縄・基地白書 米軍と隣り合う日々
沖縄・基地白書 米軍と隣り合う日々
¥1,870   在庫有り
沖縄タイムス社「沖縄・基地白書」取材班/編著

高文研

2020年9月

教養/ノンフィクション/政治・外交


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【内容】

日米安保条約改定そして日米地位協定発効から60年。
米軍基地が集中する沖縄から、〝優遇〟される米軍と主権なき日本のありようを報告する。


沖縄米軍基地で新型コロナウィルスのクラスターが発生し、検疫なしで日本への入国が許されている外国人の存在を知った方、多かったのではないでしょうか?

在日米軍の専用施設の70%が集中している沖縄では、基地から派生する事件・事故や騒音被害などが市民生活を脅かします。

基地外で起きた墜落事故や、環境汚染にも日本側の調査が及びません。なぜ主権の侵害が続くのか、基地あるが故の日々、米軍駐留の実像を追いました。


【目次】

◆はじめに――オキナワン・ライブズ・マター(うちなーんちゅの命も大切)  与那嶺 一枝

第1章 基地問題を追う記者たち

1 基地あるが故の日々

2 沖縄「基地白書」

(1)「基地白書」への序章

*「基地に反対」は何%?
*なぜ「基地白書」なのか!?

(2)沖縄「基地白書」

①「また落ちる」恐怖【名護市安部】
・オスプレイ墜落現場
・米軍機、やまぬ事故
②村内全域、夜間も騒音【宜野座村】
③「危険」と隣り合わせ【東村高江】
④「米軍の論理」優先【名護市久志】
⑤負担減らず、機能強化【伊江島】
⑥集落上空が飛行ルート【伊計島、読谷村】
⑦射爆撃場に近く、被害たびたび【渡名喜島、久米島】
⑧「世界一危険な米軍施設」【普天間飛行場とオスプレイ】
⑨「宇宙一危険な嘉手納基地」【嘉手納町】
⑩騒音や悪臭、深刻な被害【嘉手納町】
⑪即応訓練、核攻撃も想定【嘉手納基地】
⑫戦闘機、頭上を何度も旋回【北谷町砂辺】
⑬漁船行き交う場にパラシュート落下【津堅島】
⑭響くごう音、自宅に亀裂【名護市辺野古】
⑮銃音を聞きながらのランチ【名護市キャンプ・シュワブ周辺】
⑯集落から300メートルで実弾射撃【金武町伊芸】
⑰実弾射撃で山火事【金武町伊芸、屋嘉】


 
第2章 「辺野古新基地建設」考-沖縄県外で知られない10のそもそも

1 そもそも費用は?
2 そもそもなぜ米軍が使用?
3 そもそもなぜ危険?
4 そもそもなぜ返還?
5 そもそもなぜ「V字形」?
6 そもそも沖縄は合意?
7 そもそも代替施設? 新基地?
8 そもそもなぜ反対?
9 そもそも工事は進んでる?
10 そもそも在沖海兵隊は必要?


第3章 骨抜きの主権国家―日米地位協定60年

◆プロローグ:日本の「主権回復」要求を、米側がことごとく拒否

■米軍基地があるということ―日米地位協定の課題と沖縄への影響一覧
 
1 絶大な米軍の基地管理権

 *米軍の管理権:学校上空の飛行禁止要求さえ拒む
 *基地管理権:有害物質の調査すら拒否、発生源の特定できず
 *基地立ち入り:めど立たぬ返還合意地の測量、調査
 *基地の運用:見直し要求をしても多発する流弾や降下訓練の問題
 *全土基地方式:辺野古工事へ制限区域拡大、日米共同使用


2 運用面からみえる米軍の「特権」

 *基地外で銃携行:民間人に向ける銃口、支配者のふるまい
 *米軍「財産」差し押さえ:民間地の事故でも米側に裁量、検証できず
 *基地使用協定:締結されぬまま改善されない騒音や悪臭
 *原状回復:返還地の米軍の「ごみ」を日本が後始末
 *民間の港・空港使用:友好掲げて強行入港する米軍、地元は反発
 *施設・区域外の訓練:民間地で強行、明確な根拠なしでも容認する政府
 *米軍優先空域:日本の「空の主権」侵害、民間機に高度制限


3 米軍への「思いやり」か!?

*特権意識:出入国を把握できない日本、住民とは違うの意識が犯罪助長
 *基地外居住:米軍関係の人数非公表、住民税は非課税
 *裁判権と捜査権:不十分な「拘禁」、口裏合わせでの判決も
 *低い起訴率:裁判権放棄の「密約」今も、資料破棄の実態は不明
 *米軍関係者身柄引き渡し:凶悪事件は野放し状態、捜査に依然高い壁
 *民事請求権:米軍優先の不条理、被害者救済を米国が左右
 *米軍関係者の出入国:ビザや旅券不要、検疫も受けずに入国
 *自動車税:私有車両でも大幅減額、見直し求める声
 *航空法特例法:国内法から除外される米軍機、空の危険浮き彫りに
  

4 実現しない改定、見直し

 *連合の見直し案:排他的管理権、環境汚染に風穴をめざす
 *沖縄弁護士会の改正案:米軍に国内法を適用し、順守へ
 *全国渉外知事会の動き:「米軍基地負担に関する提言」で抜本見直しを

5 有識者が語る日米地位協定

 ◎地位協定問題は日本の民主主義を問うている――明田川 融氏
 ◎基地があるのに、本土の人間はその問題に気付かない――伊勢崎 賢治氏
 ◎『戦後』を越えるための本質的な議論を――平良 好利氏
 ◎条文上は対等、裏では「密約」――山本 章子氏 
 ◎改定に向けた世論の喚起などで政治を動かす――吉田 敏浩氏
 ◎基地を取り巻く問題を国内法で可視化へ――砂川 かおり氏


6 沖縄県政の試み、取り組み

*95年以降、地位協定見直しを訴え続ける
*基地の不条理に県民は「怒り」でまとまる
*稲嶺恵一元知事インタビュー:改定要求の国民的コンセンサスを
*日本の対米従属に警鐘、「弥縫策」でない解決を:翁長雄志前知事
*玉城デニー知事インタビュー:基地問題は全国民の問題、「自分事」


第4章 本土よ―沖縄から問う

*「基地いりませんか」街頭調査 ユーチューバー、九州に飛ぶ
*新田原基地の地元は 「米軍化」の進展懸念
*東京の「銃剣とブルドーザー」 砂川闘争、基地拡張阻む
*「統治行為論」呪縛の40年 本土の闘い、沖縄とともに
*新潟の「県ぐるみ」闘争 米軍去って記憶薄れる
*「基地引き取り」運動 安保支持の責任問う
*沖縄発の県外移設論 住民の怒りを理論化
*新しい提案 基地議論、本土に要求
*弁護士の義憤 「超保守」ゆえ同胞に問う
*幻の高知移転案 4千メートル滑走路に地元同意
・インタビュー=平野貞夫元参院議員 防衛官僚の依頼で根回し
*SACOの県外移設志向 分担の心、政争に沈む
・インタビュー=小沢一郎衆院議員 部隊の大量駐留は不要
*基地ない徳島から 「民主主義の問題」と連帯
*本土の米軍機訓練ルート 山あいに轟音、諦めとの闘い
・インタビュー=全国知事会の飯泉嘉門会長 地位協定改定、沖縄と連携
*憲法95条改正論 基地設置に拒否権付与
*菜の花の沖縄日記 20歳、加害に向き合う旅
*東京出身記者の視点 差別を問い 問われ続ける
*沖縄出身記者の視点 同じ国民 伝え共に考える


◆あとがき――甘えているのは沖縄か、本土か    福元 大輔



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