9784000612579 紛争化させられる過去 アジアとヨーロッパにおける歴史の政治化 | ||
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【内容】 ホロコースト,大量殺戮,植民地主義暴力,戦時性暴力──.現在,過去に他者に蹂躙されたという集合的な記憶が,さまざまな国内的・国際的な紛争の火種となっている.歴史の記憶・忘却・再記憶はどのような契機で起こり,現実政治とどのような関係にあるのか.洋の東西の事例を丁寧に拾い,ポスト冷戦時代に激烈さを増した歴史認識問題を広域的な視点で分析する. |
【目次】 はじめに――紛争化させられる過去 ……………橋本伸也 序 章 批判的記憶をめざして――ヨーロッパのなかでのドイツの事例 ……………コンラート・ヤーラオシュ 第Ⅰ部 「過去」の構築と統制 第1章 旧東プロイセンにおけるソ連/ロシアの記憶の政治――要因と傾向,およびその結果 ……………ユーリー・コスチャショーフ 第2章 「笑いを真面目に受けとめる」――韓国の植民地/独裁期の過去についてのジョークを規制する記憶政治 ……………イ・ソヨン(李昭永) 第3章 フランスにおける植民地支配の過去と記憶――法制化をめぐる議論から ……………平野千果子 第4章 オーストラリアの「歴史戦争」――新自由主義の代償 ……………藤川隆男 第Ⅱ部 紛争と対話 ──「難しい過去」をめぐる二国間・多国間関係 第5章 二〇世紀の困難な過去をめぐるポーランド人と隣人との紛争と対話……………ズザンナ・ボグミウ 第6章 過去の政治化と国家間「歴史対話」――ロシアと周辺諸国との二国間歴史委員会の事例から ……………橋本伸也 第7章 東南アジアからみた靖国問題――表面化させない「紛争」 ……………早瀬晋三 第Ⅲ部 紛争化させられる過去と歴史家の役割 第8章 グローバルな記憶空間と犠牲者意識(ヴィクティムフッド) ―― ホロコースト,植民地主義ジェノサイド,スターリニズム・テロの記憶はどのように出会うのか ……………イム・ジヒョン(林志弦) 第9章 矛盾した記憶あるいは過去の歴史化 オラフ・メルテルスマン ――エストニアの歴史家にとっての挑戦 第10章 歴史戦争と歴史和解の間で――戦士と調停者の二重性をめぐって ……………山室信一 終 章 歴史・記憶紛争の歴史化のために――東アジアとヨーロッパ ……………塩川伸明 |
【おすすめ】 被害の記憶から生じる新たな紛争.ポスト冷戦時代に激烈さを増した歴史認識問題を広域的な視点で分析する. |