9784004317852
独ソ戦 絶滅戦争の惨禍
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【内容】 「これは絶滅戦争なのだ」。 ヒトラーがそう断言したとき、ドイツとソ連との血で血を洗う皆殺しの闘争が始まった。想像を絶する独ソ戦の惨禍。軍事作戦の進行を追うだけでは、この戦いが顕現させた生き地獄を見過ごすことになるだろう。歴史修正主義の歪曲を正し、現代の野蛮とも呼ぶべき戦争の本質をえぐり出す。 |
【目次】 はじめに 現代の野蛮 未曾有の惨禍/世界観戦争と大祖国戦争/ゆがんだ理解/スタートラインに立つために 第一章 偽りの握手から激突へ 第一節 スターリンの逃避 無視される情報/根強い対英不信/弱体化していたソ連軍 第二節 対ソ戦決定 征服の「プログラム」/想定外の戦局/三つの日付/陸軍総司令部の危惧/第一八軍開進訓令 第三節 作戦計画 マルクス・プラン/ロスベルク・プラン/「バルバロッサ」作戦 第二章 敗北に向かう勝利 第一節 大敗したソ連軍 驚異的な進撃/実情に合わなかったドクトリン/センノの戦い/自壊する攻撃 第二節 スモレンスクの転回点 「電撃戦」の幻/ロシアはフランスにあらず/消耗するドイツ軍/「戦争に勝つ能力を失う」/隠されたターニング・ポイント 第三節 最初の敗走 戦略なきドイツ軍/時間は浪費されたのか?/「台風」作戦/二度目の世界大戦へ 第三章 絶滅戦争 第一節 対ソ戦のイデオロギー 四つの手がかり/ヒトラーの「プログラム」/ナチ・イデオロギーの機能/大砲もバターも/危機克服のための戦争 第二節 帝国主義的収奪 三つの戦争/東部総合計画/収奪を目的とした占領/多元支配による急進化/「総統小包」 第三節 絶滅政策の実行 「出動部隊」の編成/「コミッサール指令」/ホロコーストとの関連/餓えるレニングラード 第四節 「大祖国戦争」の内実 スターリニズムのテロ支配/ナショナリズムの利用/パルチザン/ソ連軍による捕虜虐待 第四章 潮流の逆転 第一節 スターリングラードへの道 ソ連軍冬季攻勢の挫折/死守命令と統帥危機/モスクワか石油か/「青号」作戦/妄信された勝利/危険な両面攻勢/スターリングラード突入/ネズミの戦争 第二節 機能しはじめた「作戦術」 「作戦術」とは何か/「赤いナポレオン」の用兵思想/ドイツ東部軍の潰滅を狙う攻勢/解囲ならず/第六軍降伏/戦略的攻勢能力をなくしたドイツ軍 第三節 「城塞」の挫折とソ連軍連続攻勢の開始 「疾走」と「星」/「後手からの一撃」/暴かれた実像/築かれていく「城塞」/必勝の戦略態勢/失敗を運命づけられた攻勢/「城塞」潰ゆ 第五章 理性なき絶対戦争 第一節 軍事的合理性の消失 「死守,死守,死守によって」/焦土作戦/世界観戦争の肥大化/軍事的合理性なき戦争指導 第二節 「バグラチオン」作戦 戦後をにらむスターリン/「報復は正義」/攻勢正面はどこか/作戦術の完成形 第三節 ベルリンへの道 赤い波と砂の城/「共犯者」国家/ドイツ本土進攻/ベルリン陥落/ポツダムの終止符 終章 「絶滅戦争」の長い影 複合戦争としての対ソ戦/実証研究を阻んできたもの/利用されてきた独ソ戦史 文献解題 略称,および軍事用語について 独ソ戦関連年表 おわりに |