本の特送便 梅書房 > > 古生物学者、妖怪を掘る 鵺の正体、鬼の真実
9784140885567 古生物学者、妖怪を掘る 鵺の正体、鬼の真実 | ||
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【内容】 妖怪は生きていた? 鵺とは、鬼とは、河童とは── 科学の徒が挑む、スリリングすぎる知的遊戯! 鬼、鵺、河童、一つ目入道……。誰もがよく知るあの妖怪は、じつは実在した生き物だった!? 遺された古文献を、古生物学の視点から〝科学書〟として読み解いてみると、サイエンスが輸入される以前の日本の科学の姿がほの見えるだけでなく、古来「怪異」とされてきたものたちの、まったく新しい顔があらわれる──。 科学の徒が本気で挑む、スリリングすぎる知的遊戯! |
【目次】 まえがき 第一章 古生物学者、妖怪を見なおしてみる 一 鬼の真実──ツノという視点から ツノある者は何食う者か 架空生物のツノ なぜ架空の生物にツノが付くのか 現代人のツノ観 アントラーとホーン 節分で鬼に豆を投げてはならぬ 二 井上円了と寺田寅彦 怪異は分けたら怖くない 科学リテラシーと創造科学 寺田寅彦と日本の神話 先達の歩んだ道の先に 三 妖怪「科学離れ」考 科学フィーバーのノスタルジー 敵は無関心にあり 第二章 古文書の「異獣・異類」と古生物 一 鵺考──『平家物語』『源平盛衰記』を読む 鵺はネコ科のあの動物? 仮説がネットで拡散する レッサーパンダ類とは 「ジャイアント」より「レッサー」のほうが先 最古のレッサーパンダ 時間の隔たりをどう考えるか 他の食肉類の分布の広がり 二 「一つ目」妖怪考── 化石との関係 「一つ目の妖怪」の化石 ゾウを見たことのない人は骨から姿を復元できるか 「竜骨」としてのゾウ 竜骨大論争、その後 1メートルの蛇の頭骨? 三 地誌の異獣考──『信濃奇勝録』を読む 「雷獣」は空を飛び、雲に乗る? サルの手を持つ不思議なタヌキ ムササビ様の不気味な異獣 江戸時代の人が地質変動を知っていた? 亀の甲羅に似た石 魚骨石や亀石がおもしろくないのはなぜか ゾウではない? 一つ目髑髏 「一本足」の正体 水中に生きる妖怪「野茂利」 ヤツガシラに似た異鳥 「石羊」という謎の存在 イタチ科は50種類以上もいる アナグマ亜科と小さなトラブル 四 奇石考──『雲根志』『怪石志』を読む 木内石亭、11歳で石への愛を知る 天狗の爪は何の化石? 月の落とした神秘のウンコ 化石研究者=蒐集家なのか? 第三章 妖怪古生物学って役に立つの? あらためて妖怪古生物学とは 一 「分類」という視点から見た妖怪 分類のない世の中は幸せか 河童の分類から生類を再考する 江戸の博物学はなぜ花開いたか 二 復元と想像・創造のはざま 化石の復元と美術の視点 創作畑に足を突っ込む けものの歯はノコギリ型か? 観察というまなざし あとがき 参考文献 図版の出典一覧 |
【おすすめ】 日本の古文書や古典文学などには、鬼や河童、鵺(ぬえ)といった異形の妖怪や不思議な生物がしばしば登場する。それらの正体を古生物学という現代のサイエンスで明らかにしようとする研究者がいる。乏しい材料から大胆な仮説を導くその手法からは、細部にわたる観察や斬新な視点と推論を学ぶことができる。本書では、著者であるその古生物学者が、「妖怪古生物学」と自ら名づけるユニークな試みの一端を紹介。それは、化石から元の姿を「復元」する古生物学の研究方法を、古文献の描写からその対象の真の姿を想像するのに当てはめるものだ。鬼、鵺、一つ目の妖怪、雷獣、河童などの研究事例が示され、いずれもこれまでの常識をくつがえすような仮説とその根拠が示されている。 科学の徒が本気で挑む、スリリングすぎる知的遊戯! |