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本の特送便 梅書房 > 女性と労働 貧困を克服し男女ともに人間らしく豊かに生活するために
9784845114771 女性と労働 貧困を克服し男女ともに人間らしく豊かに生活するために
女性と労働 貧困を克服し男女ともに人間らしく豊かに生活するために
¥2,160   在庫有り
日本弁護士連合会第58回人権擁護大会シンポジウム第1分科会実行委員会/編著
出版社名 旬報社
出版年月 2017年4月
頁数・縦 297P 21cm


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【内容】

なぜ貧しいのか?どうしたら解決できるのか?非正規、シングルマザー、セクハラ、マタハラ、性産業、生活保護…多様な問題を取り上げ、解決のための実践を提案。女性労働先進国オランダの調査報告収録。

【目次】

序 章~社会を変える力

 1 顕在化する女性の貧困

 2 女性の活躍を求める最近の動きとその狙い

 3 女性も男性もともに活躍できる社会への処方箋

第1章 女性がおかれている労働現場の実態

 1 女性の貧困の実情
  (1) はじめに
  (2) 貧困が引き起こす事件
  (3) 女性の貧困の実情
     1) 日本の相対的貧困率
     2) 女性の貧困
     3) 諸外国との比較
  (4) 女性労働者の貧困
     1) 日本の女性労働者の収入
     2) 女性労働の非正規化
 
 2 女性労働者の就労実態
  (1) シングルマザーの就労実態
     1) はじめに
     2) シングルマザーに関する経済状況の概観
     3) シングルマザー世帯間における格差
     4) シングルマザー自身の意識
     5) まとめ
  (2) 福祉職(介護・保育)
     1) 介護労働者
     2) 保育士
  (3) 教員(小・中学校)
  (4) 婦人相談員
  (5) 看護職員(保健師・助産師・看護師・准看護師)
  (6) サービス業について
     1) サービス業の概況
     2) サービス業従事者における女性の数、割合
     3) サービス業に関する賃金格差について
     4) サービス業に就業する女性の状況
  (7) 性産業
     1) 性産業とは
     2) 性産業に従事している労働者
     3) 売春防止法の問題点
     4) まとめ

 3 非正規雇用に追い込まれる女性たち
  (1) 女性と非正規雇用
     1) はじめに
     2) コース別雇用管理制度
     3) 狭い再就職市場
  (2) 非正規であることによる格差
     1) 正規雇用と非正規雇用
     2) 統計数値に表れる女性の非正規雇用の現状
     3) 法的観点からみた非正規雇用の地位の不安定
     4) 法的観点から見た非正規雇用の差別的待遇
     5) まとめ
  (3) 待遇面での男女間格差
     1) 女性の待遇の実態
     2) 賃金
     3) 均等待遇
     4) 「マミートラック」の問題
  (4) 長時間労働の問題
     1) はじめに
     2) 依然として多い長時間労働
     3) 事実上、無制限な時間外労働限度基準
     4) 長時間労働と低い年次有給休暇の取得率
     5) 過労死の実態
     6) 女性労働者の長時間労働
     7) 男女共通の労働時間規制が必要
  (5) ハラスメント
     1) ハラスメント総論
     2) セクシュアル・ハラスメント
     3) マタニティ・ハラスメント

第2章 労働現場での女性差別はなぜなくならないのか

 1 女性労働をめぐる政策の変遷
  (1) 憲法の労働に関する規定
     1) 憲法で勤労権等を規定
     2) 労働基準法の女性の労働基準に関する規定
  (2) 高度経済成長を支えた女性労働者
     1) 女性労働者の増大
     2) 男女差別の是正を求める裁判と「男女平等法」の制定を求める運動
  (3) 女性差別撤廃条約の批准および男女雇用機会均等法の制定と改正
     1) 女性差別撤廃条約の採択
     2) 条約の基本的な考え方・理念
     3) 条約の批准と「男女平等法」の制定を求める国民の声
     4) 「小さく産んで大きく育てよう」といわれた男女雇用機会均等法の成立
     5) 男女雇用機会均等法の改正
     6) 現行の男女雇用機会均等法の内容
  (4) 男女雇用機会均等法制定後の職場での女性の働かせ方
  (5) 女性非正規労働者の急増
     1) 主婦パートの急増――専業主婦から兼業主婦へ
     2) 総人件費の抑制と非正規労働者の拡大
     3) 不安定で低賃金の非正規拡大とそれを支えた規制緩和路線
     4) 女性の貧困化のもとで必要な施策
  (6) 少子高齢化・人口減少社会を迎えて
     1) 崩壊しつつある標準世帯モデル
     2) 人口減少社会
     3) 真のワークライフバランスの確立を
  (7) 政府の女性労働力政策
     1) 安倍内閣の成長戦略での女性の位置づけ
     2) 成長戦略で女性は「輝く」か?

 2 性別役割分担(意識)の問題
  (1) 性別役割分担とは
  (2) 性別役割分担がもたらすもの
  (3) 性別役割分担の歴史的背景
     1) 性別役割分担が生まれた背景
     2) 日本における性別役割分担
  (4) 家事労働負担の実態や人々の意識
      ―内閣府「平成25年版男女共同参画白書」から
     1) 家事の分担の実態
     2) 性別役割分担に関する人々の意識
  (5) 性別役割分担からの脱却をめざして

 3 無償労働と女性の地位
  (1) 無償労働の評価の目的
  (2) 日本における初めての「無償労働の貨幣評価」の発表
     1) 「無償労働の貨幣評価」の発表
     2) 「無償労働の貨幣評価」の方法
     3) 「無償労働の貨幣評価」の結果
     4) 「専業主婦の家庭内労働の評価」と問題点
  (3) 「無償労働の貨幣評価」の前進
  (4) 専業主婦優遇政策による無償労働への女性の囲い込み
  (5) 今後の課題

 4 有償労働における男女格差

  (1) 男女の賃金格差の存在
     1) 正社員・正職員の男女格差
     2) 雇用形態別の男女格差
  (2) 賃金格差の要因
  (3) 賃金格差の国際比較

第3章 問題の解消に向けた制度改革

 1 はじめに
 
 2 新たな法制度の構築
  (1) はじめに
  (2) 正規雇用原則の重要性
  (3) 同一価値労働同一賃金の原則
     1) はじめに
     2) 職務分析・職務評価の制度確立の必要性
  (4) 男女雇用機会均等法の改正の必要性
  (5) 長時間労働の規制
     1) 諸外国の規制
     2) 労働基準法改正法案について
     3) あるべき労働時間規制
  (6) 最低賃金・公契約条例
     1) 最低賃金引上げの重要性
     2) 公契約条例による最低賃金規定の意義
  (7) 労働者派遣法の改正
  (8) 有期労働契約の規制
     1) 有期労働契約が増大した背景
     2) 有期労働契約の規制について

 3 ポジティブアクション(積極的差別是正措置)の創設
  (1) はじめに
     1) 女性の活躍推進に関する政策
     2) 政策に対する疑念の声
  (2) ポジティブアクションとは
     1) ポジティブアクションの定義
     2) ポジティブアクションに関する条約・法律
  (3) ポジティブアクションの必要性
     1) 実質的な機会の平等の確保
     2) 民主主義の要請
     3) 国際指標における著しい低位
     4) 女性差別撤廃委員会による度重なる勧告
     5) まとめ
  (4) ポジティブアクションと能力主義との関係
     1) 能力主義に反するという意見
     2) 能力主義の限界
  (5) 諸外国の雇用に関するポジティブアクションに関する取り組み
     1) 諸外国におけるポジティブアクション
     2) 女性管理職に関する諸外国の取り組み
  (6) 日本の現状
     1) 民間企業
     2) 行政分野
     3) 労働組合
     4) ポジティブアクションは女性の貧困の解決策となりうるか
 
 4 社会保障制度の構築
  (1) 「標準モデル世帯」の見直しと所得再分配機能の強化
     1) はじめに
     2) 女性と税制
     3) 女性と年金
     4) 現金給付
     5) 女性にとっての健康保証と人権としてのリプロダクティブライツの保障
     6) 住宅政策
  (2) 育児・介護・教育の支援
     1) 保育制度の充実
     2) 介護の支援
     3) 教育費の負担の軽減

 5 税と社会保険料についての問題
  (1) 所得再分配機能の回復
  (2) 財政の憲法原理
  (3) 応能負担に反する税制
  (4) 不公正税制による影響
  (5) あるべき税制
     1) 所得税
     2) 住民税
     3) 相続税
     4) 消費税
     5) 法人税
     6) 基礎控除
     7) 負担軽減の手法
  (6) 所得の海外移転への対策
  (7) 税財政における民主主義の回復 

終章~もう一歩先へ進むために大切なこと

資料① 全ての女性が貧困から解放され、性別により不利益を受けることなく働き生活できる労働条件、労働環境の整備を求める決議

資料② オランダ調査の報告~法制度の光と影
 調査報告1 アムステルダム大学ヒューゴ・ジンツハイマー研究所(1)
 調査報告2 アムステルダム高等裁判所
 調査報告3 人権研究所
 調査報告4 クララ・ウィッチマン研究所
 調査報告5 ウイレム・フィッサート・ホーフト博士のレクチャー
 調査報告6 オランダ労働組合連盟
 調査報告7 社会経済評議会
 調査報告8 オランダ全国使用者連合
 調査報告9 アムステルダム大学ヒューゴ・ジンツハイマー研究所(2)
 調査報告10 ハウストフ・ブルマ法律事務所
 調査報告11 子どもオンブズマン
 調査報告12 リヒテルズ直子さんによるレクチャー
 調査報告13 アトリア
 調査報告14 ストリートコーナーワーク
 調査報告15 保険医へのインタビュー
 調査報告16 リーヒゥンボーヒ小学校
 調査報告17 ダク保育園
 調査報告18 ゼブラ福祉財団
 調査報告19 児童虐待防止センター
 調査報告20 元ホームレスのガイドによるアムステルダムツアー
 調査報告21 ボランティア・アカデミー
 調査報告22 社会文化局
 調査報告23 P&G 292

【おすすめ】

2015年は、わが国が女性差別撤廃条約を批准してから30年の節目の年であった。男女雇用機会均等法を制定してから30年目の年でもあった。この30年間でわが国の女性の地位は向上したのだろうか。男女格差は解消に向けて前進したのだろうか。労働分野での男女差別は是正の方向に向かっているのだろうか。残念ながら素直に肯定できない状況である。(「序章」より抜粋)